素晴らしきプチブルジョア 詞:山田晃士

時には羽振りよく余裕綽々
時にはかつかつでもうあとがない
名前もわからずに握手を交わして
「その節はどうも」と作り笑い

それなりの仕事
それなりの夢
それなりの快楽
それなりの苦悩

「はい」「いいえ」どちらとも責任持てません
「きっと」「たぶん」「もしかして」素知らぬ振り

隣の芝生を横目でチラチラ
張り合いおだてあいけなしあい
たわいない相手とたわいないキス
たわいない軽蔑 たわいないジェラシー

これこそあこがれの
素晴らしきプチブルジョア
気ままな暮らしに
あくびがこぼれる
おぉ これぞあこがれの
素晴らしきプチブルジョア
遠慮深く控えめに自画自賛

余るほどあるのにまだまだ足りない
誰よりも恵みを与えたまえ

おぉ 素晴らしきプチブルジョア
心地よくぬくぬくと礼儀正しく
愛想良く
薄っぺらなプライドを身にまとい
こころなしか横柄
相変わらず無神経
お花畑のまんなかで嘆き
丘の上から哀れむお茶目な道化師
あぁ 麗しきプチブルジョア
嘆きのために咲いているかのよう
薬という名の毒に溺れ
眺める景色はセピア色
したがって心もセピア色
物悲しく滑稽な道化師

いまや天国は通行止めで
ましてや地獄は満員御礼

これこそあこがれの
素晴らしきプチブルジョア
気ままな暮らしに
あくびがこぼれる。
おぉ これぞ麗しの
素晴らしきプチブルジョア
遠慮深く控えめに自画自賛

勇気もないくせにわざと踏み外す
必ずや救いを与えたまえ
Oh アーメン

万歳 中産階級

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