少し上の世代で写真をやっていたヒトたちは「報道が全盛だけれどもこれからは広告の方がいいんじゃないか?」で悩み報道と広告とどちらが写真の本流かという意味不明な議論に明け暮れ、俺などが学生だったころは「写真もようやくアートとして認められる時代が来た」という言説が流され、アートが肩で風切って歩いていたようなところがある。そして、今も「写真はアートだ」というメーカースポンサードのキャンペーンが打たれ、我こそが写真家/アーティストだというヒトが老骨/若手入り乱れている。
でも。報道も広告もアートも、結局地に足がついていなかったよなというのが、少なくとも自分の見聞した範囲での正直な実感だ。あと何年この体が動くのかまったく判らないけれども、自分の信じるところに従い、写真は技法であり写真屋は産業であるという、そうしたことを口にし行動で示していきたいと考えている。
今日はもう寝ます