「最強」あるいは「全部乗せ」を賞賛する市場・メディアの流れの中で、失われていくものは多いよなと思う(謎)
固定ページ
カテゴリー
アーカイブ
SonyからRX100シリーズの三代目、DSC-RX100M3が正式発表された由。
本質的な改良としては、望遠端で回折限界に達していた先代までのレンズの欠点を是正するために、望遠端の大口径化を実現した新しいレンズの採用が目玉で、それに加えてポップアップ式EVFを内蔵するなどのギミック満載の様子。見所が多いというか、ツッコミどころが多いというか(謎)
このレンズの存在はずいぶん前に特許公報の開示によって明らかになっており、いずれRX100に積まれる事は既定の事実として周知されていたものだ。1″型20MP素子の場合、回折による点像の散乱は、計算上F5辺りまでが問題なく使える限界であり、先代RX100M2までのレンズのテレ端F4.9は数字の上ではぎりぎりセーフだが、実際にはかなり無理があるスペックだった。今回、RX100M3の発表に伴い更新されたスペック対照表では、M3の項に「開放値:望遠端F2.8」という文字が踊っている。設計陣が、このスペックを如何に目標として重視していたかは、そんなところにも伺う事ができる。
おそらく、画質の上では、先代までの欠点を克服して、RX100シリーズに対する高い評価を更新するものと思われる。個人的には、このレンズを、オリジナルのRX100のすっきりしたデザインのシェルに収めたカメラを見たかったと思う。
現実にデビューしたM3は、ポップアップEVFの内装や、180度上方にティルトして前を向く背面液晶のヒンジ機構の厚みなどが影響して、厚みが先代M2より2.7mm増えている。(初代RX100とくらべれば実に 5mm/15% も厚くなっている)グリップを排したスリークな外観がセールスポイントである反面、決してホールディングがいいとは言えないRX100系のデザインに、この5mmという数字がどのような影響を与えているのか。いずれ評価は市場が下すものだが、とりあえず、注目しています。
冗談で「ペンタのステマ」とか言っている、某所へのレビューの寄稿だけれども。
元々はPENTAXを扱いたいという気持ちはなくて、むしろそれは避けたいと思っていた。なぜなら、ペンタを構えたら反射的に仕事モードになるような体を作っておくべき、というのが仕事人としては本筋であり、ぬるい写真をペンタで撮るようになったら棺桶に片足突っ込んだようなものだから。それは避けたいと思っていた。 まぁ、諸般の事情に加え、添野さん(誰)と、以前から話していた「PENTAXの認知が高くなってきたタイミングで打つべき次の一手」という事があって、現在に至る訳だが。(つまり勝手連という事になるのかな)
本来、寄稿に手を染めるようになったきっかけは、写真に対する認知の底上げをしたいという事が大きい。カメラ産業は隆盛を極めたし、カメラマニアはたくさんいる。でも、写真に親しんだヒトはあまりいないように思う。(写真家マニアや写真集・写真表現マニアは掃いて捨てるほど見つかるけれども)
なんと言うのかな。少し軸をねじりたいと、考えている