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お題:今年のベスト| 2016

毎年恒例のAdvent Calendar[Link]のお題として「今年のベスト」を。 David Bowieの生の完結 元々は彼については名前を知っていると云う程度の認識だったが、離別した元の妻がアルバムはLP/CDとも全て持っているほどのファンだったこともあり、よく耳に届いていた。率直に言えば若い頃の彼は凡庸な苦悩するスターだったと思う。しかして、間違いなくスターであり、その凡庸な苦悩の結果たどり着いた40代に入ってからの作品が俺は好きだった。そして今年、彼の69歳の誕生日にアルバム “Black star”が突然リリースされ、その二日後に彼が亡くなっていたことが公表された。 正直、Black starにはいい曲もあるが凡庸な曲もあり、そうした有り様がまさにDavid Bowieの作品の集大成という気もするが。それがリリースされた経緯と飽くまでもスタイリッシュなやり方、そしてそれを彼の死後実行した者たちに彼が愛されて/理解されていたのだなということを強く感じさせられた。それがまさに彼が背負っていた重荷なんだろうけれども Casacoを撮影したこと 縁あってこのプロジェクトを知って「撮影してみたい」と思ってから、しかし、俺のようなロートルが出るよりも、若い力には若いカメラマンが相対してこれを撮るべきではないかと悩み。一週間くらい考えたが(いや十日くらいか)思い切って手を挙げて撮影させてもらうことになった。その手を挙げたと云う自分の行ないと、結果として満足してもらえる[写真]を撮影し得たことに写真屋としての今年のベストを。悩みは続くだろうけれども今後の方向性の一つの徴として PENTAXがフルフレームDSLR| PENTAX K-1を発売 「泳げる頃までには」と言ったかどうかは定かではないが、念願のフルフレーム機・K-1が発売された。プロ用機として捉えるとまだシフトレンズのランイナップがないことはどの不足点が目立つシステムだが、画質と機能性は申し分がなく。決して安い買い物ではなかったが、撮っていて充実感がある良いカメラだ。 タイトルがついた件 ずっと撮り続けてきた渋谷と新宿のシリーズに [46 seconds] と [platform 15] というタイトルがついたのが良かった。撮り続けながら、無理にタイトルや説明のためのコンセプトやステイトメントのような言葉をこじ付けることだけはすまいと思ってそのように努めてきたが。10年以上を経て自然に言葉が添えられたのは良かった。ある意味でこれが今年の最大の収穫か。あるいは、自分がようやくそうしたステージに手が届くようになってきたか。 とはいえ、言葉がついたことで早速リキみが生まれ、この夏の成果はあまりパッとしなかった。今週末から2月にかけてが最も撮影に適した時期なので、気持ちを新たに取り組んでいこうと考えている。

Category Notes

定期ポスト

虹 写真は秘法によって生み出された虹である  それは化身のように手でつかむこともできないが  夢のような美しさがある  しかも確固とした実在性を持っている 私はそういう写真を撮りたい  — 土門拳 —

Category monologue

ステイトメント的な何か。あるいは寝言

我々は撮られるべき事物を分担して撮っているにすぎない。企図された作家性などはそこでは無意味である。 今後重要な写真の多くは「写真家」を名乗らないものによって撮られていくだろう。彼を photographer とだけ呼ぼう。

Category monologue